参考症例
Cases瘻孔(フィステル、サイナストラクト)
2018.04.05(木)
医療従事者向けの投稿になります。
「上顎左側第一大臼歯 頬側歯肉が潰瘍のようになっている」ということでご紹介をいただきました。
対象歯 左上第一大臼歯
診査 歯髄電気診断 反応なし、冷刺激診断 反応なし、温熱刺激診断 反応なし、歯周ポケット検査 全周正常範囲、咬合痛診査 正常、打診 痛みなし、触診 軽度の痛みあり、動揺度 なし、視診にて咬合面にCRの修復処置、レントゲンにてその修復深さは深い範囲 視診では表面上クラックなどは(透過診にて)確認されなかった。
また、他周囲の歯は同様の検査を行い、正常と確認できた。
診査名 左上第一大臼歯 歯髄壊死を伴う症状のある根尖性歯周炎
この歯肉の状態はサイナストラクト(瘻孔、フィステル)と判断し現在根管治療を行っております。
この歯肉は歯原性疾患の結果生じたものであるので、むやみに該当部の切除のみを行っても再度同じ状態になると予想されます。根管治療の結果この瘻孔は消失していきます。
本ケースは根管治療が対象となるケースでした。
治療前後の状態
術前後のレントゲン
当院では原因の特定を行う為の診査を行っております。
このような精査目的でのご紹介も承っております。
何かご協力できることがございましたら何なりとご連絡下さい。