参考症例|さいたま市大宮の根管治療専門歯科医院 ユモトデンタルクリニック

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パーフォレーション(根尖部)

2017.12.11(月)

医療従事者向けの投稿になります

 

 

右上6番(2回法+築造処置)

 

 

 

疼痛と腫脹の症状があり、かかりつけ歯科医院にて根管治療のため受診されていましたが、残念ながら症状の改善がなくつらい思いもされており、抜歯の選択肢も挙がっている段階だったとのことでした。

 

 

患者さんご本人から問い合わせをいただきました。

 

 

初回 診査診断を行い(症状のある)根尖性歯周炎と判断し、再根管治療を選択肢として提案しました。

 

 

 

歯を残す治療をする上で懸念材料がないわけではありません

残存歯質量がだいぶ少なく、病気が治っても、将来的にどれくらい咬合力に耐えられるか(longevityの問題 歯根破折を引き起こして短期的にダメになる可能性もこのケースであれば多分にあること)

 

また治療を始めてから既存の破折線が確認される可能性もあること

を同意していただき治療を行いました。

 

医療従事者の方であればお分かりのように、根尖孔外にガッタパーチャと思われる不透過像があったり、歯根周囲の透過像の大きさに目がいくと思いますが、あくまでも根尖性歯周炎という病気の成り立ちは細菌感染になります。

 

 

 

術前

 

 

術中

 

 

 

術直後(築造後)

 

 

 

術後6ヶ月

 

 

 

 

1)しっかり必要な診査を行い、どういう診断名がつくか

得られた診査結果と状態の説明を行います。

 

 

2)治療を行う際に、ラバーダム防湿法に代表される無菌的な環境を整えて、根管内の細菌の除去と新たに細菌を侵入させない治療を行います。

 

加えて、治療時には多くのものを使い捨てで使用します。

タービン用バー、NiTiファイル、根管治療用超音波チップといえども「患者間の交差感染」を起こさないように患者さんごと新品を使い捨てで対応する

(歯の中を直接触れるものは滅菌したものを再使用するよりも、滅菌済み新品を使用する方が良いと私も判断しております)

 

 

3)独自の方法ではなく、大切な患者さんの歯を治すためにコンセプトを厳守する

 

 

 

患者さんからすれば当たり前だと思うことです。

 

 

歯内療法領域の原因による症状に悩まれている患者さんと紹介元の先生の笑顔が見たいので当院ではこれを堅い意思を持って今後も続けていきます。

 

 

日本の現状、根管治療という分野はかかりつけ医と根管治療専門医との連携はまだまだ一般的ではありません。

 

 

先生方にお願いいたします

患者さんのために連携ということを選択肢の一つとして考えていただければ幸いです。