参考症例
Cases根管治療 痛み引かない
2018.05.08(火)
医療従事者向けの投稿になります。
痛みの原因が未処置の感染根管である場合があります。
かかりつけ歯科医院にて 左上4番 2次カリエスにより自発痛を生じて根管治療を開始
根管治療をしても症状(自発痛、打診痛)が改善しないということでご紹介をいただきました。
術前 正方線撮影、偏近心撮影
当院ではすべての治療をマイクロスコープ下にて行いますが、様々な論文の統計においても根管治療をマイクロスコープ下にて行った場合でも成功率の向上は示されていません。
しかし私個人の見解としては、臨床上、マイクロスコープを使用しての根管治療では恩恵を受けることが非常に多くあると思っております。
統計的に有意差が出ているものとしてはマイクロスコープを使用した際、見逃される根管の割合が(対象を術者の裸眼、拡大鏡と比較した際に)大幅に減ります。
本ケースにおいても発現率は低いですが、上顎小臼歯の第3根管を確認したものになります。
術中ファイル試適 根管充填築造後
幸いにも治療開始後、翌回来院時には症状の消失を確認でき根管充填、築造処置を終了致しました。
術前後
患者さんにも、かかりつけの先生にも喜んでいただき嬉しい限りです。
今後かかりつけの先生に補綴処置を行っていただきます。