参考症例
Cases歯の中 細菌
2018.08.09(木)
「なぜ私だけ…」
そう質問される患者さんがいらっしゃいました。
予兆もなく歯が痛くなってきて、咬めない。
歯茎も腫れてきて心配。
虫歯はないと思っていた。
AAE(アメリカ歯内療法学会)によると歯が痛いと救急で受診される患者さんの60~82%は歯内療法領域に起因していたとの報告があります。
歯内療法領域で辛い思いをされている方が実際は多いことがわかります。
元々は歯の中にいない細菌が様々な要因で侵入し病原性を発揮して症状を引き起こします。全く健全な歯であればそういった症状を引き起こすことはないのも皆さんの周知かと思います。
歯の中には一般の皆さんは知らない空洞があります。
下の歯の中の写真は、歯の中のものになります。ちょうど歯髄腔から根管へ移行する部分になりますが、白いポツポツとしたものが見えると思います。
ここまで明確に見えることは稀ですが、相手は細菌です。
いきなり歯の中に出現したりはしません。
歯の外から中に入ります。
また意外にもどなたの唾液にもものすごく沢山の細菌がいます。
治療を行うにあたり、歯が少ない場合は隔壁を作り、唾液とともに細菌が入らないようにラバーダム防湿、消毒を行います。
根管の中の細菌を色々な器具、薬剤により除去していきます。
それが治すための唯一の道になります。